忠臣蔵の人間像！吉良上野介の段
■占い的に見た忠臣蔵の人間像！
－大石内蔵助が討ち入りを果たせた占い的理由－
吉良上野介の段
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今年も忠臣蔵の季節がやってきた。１２月になると、ちょっと年配
の人は忠臣蔵なくして一年は終わらないのではないかというくらい
日本人には、その影響力が大きい。
どうして忠臣蔵がそんなに時代を経て支持されてきたのか？
その理由を考えてみる必要がある。それは日本人の祭祀に対する考
えを見てみると面白い。よく例を出すのであるが、天神様で親しま
れている天満宮は菅原道真公を祀っているのであるが、学問の神様
である天満宮に菅原道真公がどうして祀られるようになったのか？
そのいきさつは？
都で、疫病がはやり、たくさんの死人がでるようになりました。こ
れは、左遷されて太宰府で不遇の死を遂げた菅原道真公の怨霊が疫
病をはやらせているのだと人々は信じたのです。こうして菅原道真
怨霊を沈めるために天満宮が造られたのです。
日本の村々には、鎮守の神様が祀られています。そして季節ごとに
五穀豊穣の祭礼をしています。もし、神様を粗略に扱い祭礼をおろ
そかにすると神様はたちどころに恐ろしい悪魔に変身して村人を苦
しめます。祭神はよく”龍神”だったりします。雨を降らし作物を
育ててくれますが、時には大洪水を引きおこして村人の命を奪いま
す。
このように日本人には、怨みは災いの元になるからこれを何とか沈
めなければならないという思いが歴史的にあります。
仇討ちという武士社会の掟も、これと似たような動機があるように
思います。
忠臣蔵の場合は、有名な松の廊下での刃傷事件を浅野内匠頭が引き
おこし、その裁定を犬公方の徳川綱吉が不公平に行ったのです。
ケンカ両成敗が原則なのに、斬りつけられた吉良上野介はお構いな
しとなり、浅野内匠頭は大名であるにもかかわらず即日庭での切腹
となったのです。その上お家断絶。この裁定は、赤穂浅野家５万石
の人々の怨みを買うことになったのです。ひいてはこういう裁定を
下す幕府に対して、江戸をはじめとした市民は、怨みを残す裁定を
下した幕府に心情的に反発をしたのです。
こういう社会的な、日本人の心情的な世界の環境の中にあって、忠
臣蔵という事件がおこったのです。
要するに、多くの市民が赤穂浅野家の浪人に対して、みんな心情的
には同情してきたということなのです。事件の本質は、浅野内匠頭
長矩（ながのり）が素晴らしい人だから忠臣蔵が成立したというこ
とではないのです。日本人が持ってきた怨みを持って鬼籍に入った
人間に対する恐れが根底にあるのです。
それではこの刃傷事件の原因となった永遠の悪役大スター吉良上野
介義央（よしひさ）とはいったいどんな人物であったのかというこ
とが問題になります。
まあ、仮名手本忠臣蔵のような本を参考にしてみれば、これでもか
これでもかという位
吉良上野介は悪役にしてくれています。
こういう話は、何が真実なのかはわからないところがあるので、先
ずは地元の評価を見てみましょう。
吉良の庄は今の愛知県幡豆郡吉良町である。ここら一帯は矢作川流
域の肥沃な沖積平野であったが、洪水に住民は苦しんでいた。そこ
で、吉良義央は隣の西尾藩主と話し合い、一昼夜で堤防をつくる許
可をもらった。それが一夜堤といわれる今も残る黄金堤である。ま
た、矢崎川河口９０町歩を干拓して富好新田を開発したり、塩田を
つくって饗庭塩という塩を販売したり、領地を赤馬に乗って巡回し
たりと、地元ではなかなかの名君であったという。
まあね、自分の国を悪くいう人はいないでしょうから、名君である
かどうかは別として、それなりにちゃんと経営をしていたのだと思
います。
ところが吉良上野介義央に対する世間の評判は、これがまたえらく
悪い。後から作られた話にせよ、一方を徹底的に悪くする必要があ
るにせよ、やっぱりよくない。
”総体［そうたい］貴様の様な、内にばかり居る者を、井戸の鮒［
ふな］じやといふ譬［たとえ］が有る。聞いておかしやれ。”（仮
名手本忠臣蔵）などのように直接悪口を言うような場面があったり
します。
吉良は傲慢だから辛抱するようにという他の大名からの忠告があっ
たり、勅使饗応役を務めた津和野藩主が怒って吉良を切ろうとした
話し、親戚におよばれしながら「飯が不味い」などと放言したとか、
しないとか！
まあ、百歩譲ってもあまり評判のほどは今一であったようである。
それに高家という役職上、いろいろといわれるのは仕方のないこと
ではなかったか！
それじゃあ、相性占い・ささやき君的に見た吉良義央の占い運命式
はどうなっていたのだろうか？そこのところに興味がある。
◆＜吉良上野介義央の占い運命式＞
社会的性格 チンパン ライオン トラ
人気運 タヌキ
仕事運 タヌキ
家庭内性格 チンパン タヌキ ライオン
愛情運 ウシ
社会面での性格からいくと、人情的で人のいいところがあるが、目
的指向型の性格というところである。
人気運も、仕事運もタヌキ動物なので、しっかりと相手をよく見て、
いろいろと考えながらよく準備してつきあわにゃあならないところ
を、どうも自分の目的しか目に入らないところがあり、自分の付き
合い上の公家との人間関係を優先しようとする傾向が強かったのだ
と思う。
そうすると、その辺のところで浅野内匠頭やそのほかの大名とはぶ
つかることも多かったのではないかと思う。
それでは、この吉良上野介義央の運勢はどうなっていたのだろうか
？その辺を見てみよう！
◆＜松乃廊下刃傷事件や赤穂浪士討ち入り事件の時の吉良上野介義
央の流運＞
人気運 トラ
仕事運 チンパン
心霊運 ドラゴン
愛情運 ウシ
そうしてみると、この時の吉良上野介義央の運勢のあり方を見てみ
ると、人気運はトラ動物なので、リーダー的な運勢であるがどうし
ても人を見下してしまう態度に出やすいのである。それに対して、
仕事運はチンパン動物なので、これは人とのつながりを一番に考え
ながら仕事をしなければならないということになる。これでは、お
互いの運勢が矛盾してぶつかり合うことになる。
おまけに、心霊運にはドラゴンがいる。これでは、本人の今までの
行いや悪行、先祖の様々な霊的な要素が一挙に噴出するような運勢
期になってしまっているから、事件がおこってもしょうがない時に
きているのである。
こういう流運の流れの中に、松乃廊下の刃傷事件がおこったときは
巳年である。この年の彼の戒めは、”よーく考えよう！傲慢になる
な！”であるから、よほど言動に注意しなければならなかったにも
かかわらず、どうもそれが守れなかった。
それに、事件の月は丑月で、鬼門の位置にあり、この時の戒めも”
よーく考えよう！人のつながりを！”ということであるから、ます
ます彼は自分の運勢に違反していたことになるのである。
事件や歴史に”もし”はないのであるが、吉良上野介義央が、もっ
と善行を積んできており、先のことを考える訓練を積んできたなら
ば、そして、自分の目的のみならずちょっと自分や人のことを考え
る注意を怠らなければ、この事件はおこらなかったかも知れないの
である。
彼がちょっと自分の運命式の操り方を間違わなければ、忠臣蔵はな
かったかも知れないのである。
吉良上野介義央には悪いんですけど、そうなるとちょっと寂しい気
もするね！
この次の占いニュースは、浅野内匠頭長矩のお話になります。
●今回の一言
賢人は他人の過ちに学び、愚人は自らの過ちに学ぶ（ヨーロッ
パの諺）
毎年、１２月なると思い出すのが忠臣蔵を見て、吉良上野介はひど
い奴だなあと、身から出たさびだなどと勝手に思ったりするのであ
るが、忘れているのはいつ自分もこの忠臣蔵のドラマに出てくる吉
良殿になるかも知れないということなのです。
１年を振り返って、ドラマに出てくるような吉良殿になっていなか
ったかをチェックすることも師走の忙しい中にも必要かも知れませ
ん。
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